※平成26年7月3日(木)午前中より、男性更年期外来を開始いたします。
Dr. John Yoshiki ことDr. 平林良樹が 木曜日の午前中を中心に男性更年期外来を行います。
予約制ではありませんので、7月3日より木曜日の午前中、又はDr. 平林 良樹の診療予定日(月2回ほどの日曜日)に直接後御来院下さい。
下記の症状が気になる男性の方は一度診断を受けてみては如何でしょうか?
人口の高齢化により、中高年男性の生活の質が問われています。男性更年期障害は、年齢とともに男性ホルモンが徐々に低下することによって、様々な症状が現れる疾患です。これまでは女性の更年期障害が多く議論されてきましたが、近年、男性にも女性と同じように更年期障害のあることが明らかとなりました。
発症には、この年齢の男性に襲い掛かるさまざまなストレスも大きく関与していると考えられています。個人によって、男性ホルモンの値に個体差があり、また、同じ男性ホルモンの値でも症状の出る人も出ない人もあります。
最近ではLOH (late-onset hypogonadism)加齢男性更年期低下症候群と世界的に呼ばれるようになってきました。
男性更年期障害の症状
患者様の多くは45歳から65歳ぐらいの男性で、以下のような症状を訴えます。ただし、男性更年期障害以外の病気でもこれらの症状が出ることがあり、診断には血液検査などの結果を見て慎重に判断しなければなりません。
- 男性性機能障害:勃起障害、性欲低下など
- 精神神経症状:気分がめげる、やる気が出ないなどのうつ的症状、不眠など
- 自律神経失調症状・身体症状:のぼせ、汗をかく、動悸、息切れ、しびれ、めまい、筋力低下、肩こり、筋肉痛、腰痛、下肢の冷えなど
症状はうつ病と酷似しています。40歳以上の男性でうつ病の治療をしているがなかなか直らないという方、または、のぼせ、異常発汗、下肢のひえ、食欲不振、倦怠感が強い、朝立ちがないなどの症状を我々は重視します。治療対象は45から80歳くらいの方です。
男性更年期障害と生活習慣病の関係
男性ホルモンの値が低い場合には、糖尿病・高血圧・高脂血症などの生活習慣病や、メタボリック症候群になりやすく、また寿命が短くなる傾向にあり、他の内科疾患との関連も指摘されています。
よって、男性更年期の症状のある方は、同時に生活習慣病のケアも重要となります。 当院では、生活習慣病の予防や治療にも力を入れておりますので、男性更年期障害の治療と併せた治療が可能です。
診断と検査
問診表に記入していただいてから、点数を出し診察と男性ホルモン測定(午前中採血が望ましい)により総合的な判断を下します。遊離テストステロンが8.5pg/ml未満のかたはホルモン治療効果が高いですがこれは絶対的なものではありません。また男性ホルモン低下により生活習慣病になっている方が多いので必要に応じて血液検査(PSA前立腺腫瘍マーカーは必須項目)その他の検査を行います。
※問診表にて男性更年期障害の程度を御確認頂けると共に、初回来院時にお持ち頂ければ、当院にて同様の問診表を御記載することなく診察が受けられます。
治療
男性ホルモン注射を2週間に一回筋肉注射します。これは健康保険が適用になり安価です。また状況に応じて漢方薬、塗り薬(健保未適応)などを使用します。
効果
翌日から効果が出るひともいますが、3ヶ月で効果判定をおこないます。その後治療を継続するかどうかは総合的に判断しますが、6月から1年くらいが必要と我々は考えています。多幸感、 性欲の亢進がおこる人もいます。また次の効果が発現する可能性があります。
- 男性ホルモンには赤血球を作る作用があるので、貧血の人は改善する。
- 男性ホルモンには骨を作る作用があるので、骨粗しょう症の人は改善する。
- 男性ホルモンには脂肪を減らし、筋力を増す作用がある。(男性ホルモン)には動脈硬化を防止し心筋梗塞を予防する働きがあります。
副作用
少ないですが、多血症、肝機能障害、前立腺がんの悪化 等があります。検査しながら慎重に投与します。