甲状腺の専門治療は横浜市磯子区洋光台の奥田内科へ|バセドウ病 橋本病

甲状腺外来

Dr. John Yoshiki ことDr. 平林良樹による甲状腺の専門外来を行っております。
予約制ではありませんので、Dr. 平林 良樹の診療予定日(木曜午前、月2回ほどの日曜日)に直接後御来院下さい。

甲状腺とは

甲状腺は直径約5センチメートルの小さな腺で、首の前方、喉ぼとけの下の方にあります。甲状腺の機能は、体の新陳代謝を盛んにするホルモンを作る臓器です。
この機能に異常があると体の新陳代謝にも異常をきたし、代謝を過剰に良くしてしまったり、逆に代謝の働きを弱くしたりします。
甲状腺の病気は女性、それも20代から40代の女性にたいへん多くみられます。
甲状腺の病気には、ホルモン分泌の異常によるものと、甲状腺に腫瘍ができることにより起こるものがあります。それぞれ原因が異なり、症状も様々あり、他の病気と間違える方も多くいます。

以下のような症状がみられる方は甲状腺の病気の可能性があります。

甲状腺ホルモンの分泌が多い(亢進症)

新陳代謝が高くなりすぎ、体内の活動が必要以上に活発になります。

主な症状

  • 汗がたくさん出る、暑がる、やせる、食欲が増す、便の回数が増える
  • 首の腫れ
  • 動悸、脈が速くなる、脈がとぶ
  • イライラする、眠れない
  • 目が飛び出る、目が乾燥する、まぶしい など

疑われる疾患

 バセドウ病  亜急性甲状腺炎

甲状腺ホルモンの分泌が少ない(機能低下症)

新陳代謝が低くなりすぎ、体内の活動が必要以上に衰えます。

主な症状

  • 寒がる、便秘、むくみ、脱毛、肌荒れ、肌の乾燥
  • 首の腫れ
  • 脈が遅い
  • 物忘れをする、眠気
  • 無気力、脱力感
  • うつ、ぼけ など

疑われる疾患

 慢性甲状腺炎(橋本病)

甲状腺の腫れ・しこり (腫瘍)

甲状腺に腫れ・しこりができ、手で触っても腫れているのがわかるようなります。

疑われる疾患

 甲状腺腫瘍
 良性腫瘍:甲状腺腫、腺腫様甲状腺腫など
 悪性腫瘍:乳頭癌など

病気の説明

【バセドウ病】
バセドウ病とは甲状腺機能亢進症の代表的な病気です。
バセドウ病は、自己免疫疾患(自分の体が自分の体の一部分に対して過剰反応を起こす病気)で、体が勝手に甲状腺刺激抗体を作り出します。
抗体が常に甲状腺を攻撃してしまうので、その刺激で常に甲状腺ホルモンを作り続け、新陳代謝が活発になります。
特徴は、甲状腺の腫大(びまん性に腫大し、柔らか)、眼球突出、頻脈などがあります。
女性に多くみられる病気で、遺伝性があり、ご家族にバセドウ病の方がいらっしゃる場合は注意が必要です。また、ストレスも原因の一つともいわれています。
バセドウ病の治療には、甲状腺ホルモンの合成を抑える薬の服用(抗甲状腺剤治療)、甲状腺の細胞を減らす薬の服用(放射線内照射治療)、手術により甲状腺の一部を切除して、甲状腺の働きを弱める方法(外科手術)があります。

【亜急性甲状腺炎】
亜急性甲状腺炎は甲状腺機能亢進症を来しますが、一過性のものです。原因ははっきりしていませんが、多くの場合は風邪のような症状が先行した後に甲状腺の腫れと痛みがでてきます。腫れや痛みの通常は片側に始まりますが、反対側へ移ることも多くあります。この病気も女性に多くみられます。

【橋本病】
橋本病(慢性甲状腺炎)も、バセドウ病同様に自己免疫疾患の1つです。
1912年に九州大学の病理学の教授であった橋本策博士がご報告されたので橋本病と呼ばれています。
橋本病も女性に多くみられます。
橋本病の場合、甲状腺を攻撃する自己抗体により甲状腺を破壊していくため、甲状腺の機能が低下し、新陳代謝が滞ってしまいます。甲状腺はだんだん硬く、萎縮していくことが多いですが、硬く腫れたままのこともあります。
疲れやすい・無気力・むくんで体重増加など様々な症状が出てきます。
硬いしこりのような場合は、がんとの鑑別、急に大きくなるときは悪性リンパ腫の合併に注意を要します。
橋本病の治療は、甲状腺の機能が低下しているため、甲状腺ホルモン剤を服用して、不足しているホルモンを補います。
甲状腺が大きくなりのどを圧迫している場合は、手術が必要な場合もあります。

【甲状腺腫瘍】
甲状腺腫とは、甲状腺に腫瘍(腫れ・しこり)がある状態のことをいいます。
腫瘍は、良性腫瘍)と悪性腫瘍(がん)に分けられます。
良性腫瘍の場合にはがんの疑いがないこと、大きくなっていないこと、自覚症状がないこと、ホルモンに異常がないことを確認するため、定期的に経過観察を行います。
腫瘍が良性の場合の多くは治療の必要はありません。しこりが大きく、圧迫症状や見た目が気になるなどの症状がある場合は、手術を行うこともあります。

【甲状腺がん】
甲状腺にできる腫瘍のうち、悪性腫瘍を甲状腺がんといいます。 甲状腺がんは乳頭がん・濾胞がん・未分化がん・髄様がん・悪性リンパ腫に分けられます。 症状は腫れやしこりを感じ、腫瘍が大きくなると食べ物を飲み込む時に違和感が出たり、声がかれることもあります。また首のぐりぐり(リンパ節)の腫れが出ることもあります。 治療は多くの場合、甲状腺を摘出する手術を行います。甲状腺の切除範囲は、がんの種類や大きさなどにより決定されます。甲状腺を全部取り、その後、放射線ヨード治療や甲状腺ホルモン補充治療を行うこともあります。

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院長・医学博士 奥田研爾

横浜市立大学元副学長・医学部長 米国ハーバード大学医学部 Assistant Professorとして勤務などを経て、2012年10月開業。

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